沖積層

沖積層とは

 沖積層は最終氷期以降に主に平野に堆積した地層の総称で、川沿い、海沿いに分布しています。特に、日本の平野の多くは沖積層が堆積してできた土地です。

関東平野南部の沖積層の分布。塗りつぶされた地域が沖積層の分布域です。
出典:産総研地質調査総合センター 外部リンク1/20万日本シームレス地質図データベース 外部リンク

沖積層のつくり

 最終氷期、海水準は現在よりも100 mも低かったと言われています。このため、現在の海岸の多くは干上がり、そこを川が刻んでいました。氷河期が終わると海水準も上昇し、谷を埋めて砂がたまり始めます。縄文時代頃には海水準は今よりも2 mほども高く、海は内陸まで入り込んでいました。現在の海岸地域は今よりも深い海となり、砂よりも細かい泥がたまるようになります。約6000年前を過ぎると再び海水準は下がりはじめ、泥の堆積する地域は沖合に移り、海岸付近は再び砂がたまるようになります。

沖積層のつくり。地表は平らな土地ですが、地下には古い時代の谷や、海の地層が埋まっていることがあります。
出典:産総研地質調査総合センター 外部リンク絵で見る地球科学「沖積層」 外部リンク

 こうしてできた海岸平野には、地表こそ平坦ですが、過去に刻まれた谷地形が埋もれていることがあります。したがって、沖積層の厚さも場所によってかなり異なり、例えば東京湾岸では70 mに達する場合もあります。

東京近郊の平野の地下に隠れている谷地形。等高線の数字は東京湾平均海水面との比較 (単位 m)。
出典:産総研地質調査総合センター特殊地質図 外部リンク No.40「 関東平野中央部の地下地質情報とその応用」、荒川低地・中川低地・東京低地北部における沖積層の基盤地形 (小松原純子) から抜粋

 また、縄文時代に内湾になったような場所では、泥の地層が地下に広がっています。例えば、東京にはたくさんの高層建築物がありますが、泥の層があると年月を経るうちに建物の自重で沈み込んでしまいます。これを避けるため、固い地盤 (支持層または支持基盤) まで長い杭を打ち込み、それを支えとしています。

N値

 地盤の固さをはかる指標に「N値」という数字があります。「標準貫入試験」という調査方法で調べるもので、決まった方法で鉄のパイプを打ち込むのに必要な打撃回数で表します。したがって、数字が大きいほどしっかりした地盤ということになります。ちなみに50を超えては計らないのが普通です。

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